駅から官舎?の横にある踏分を少し登ります。
すぐに小幌仙人の住居跡が見えてきた。
小幌仙人を知らない方のために一応説明しておくと、(ネット情報なので責任は持てませんが)今から20年以上前に小幌駅に住みついた人で、夏場はこれから訪ねる住居跡に住み、冬には駅の待合室(今は閉鎖されています)に住んでいたそうです。(生活の方は貯金を切り崩して使っていたみたいで、たまに室蘭でバイトをしていたらしい)ここでは食費ぐらいしかお金はかからないでしょうから、悪く言えば『野山のホームレス』だったのでしょう。それにしても街中でのホームレスを選ばずに、ここでの生活を選んだということは、やはり仙人と言われるのもうなずける。その仙人も数年前にお亡くなりになり、今は仙人が住んでいた廃屋が残されるのみとなっています。
思ったとおり、仙人の住居跡は布団もそのままだし、生活用品で溢れかえっている。
そういえば、先ほど会った『鉄』の若者がここを訪れた際にこんなことを言っていた。
「今、新しい人が住み着いているようですよ・・・留守のようでしたが・・・」と、
確かにそう言われてみれば、そんな風に見えない事もない。
しかし、あきらかに布団は水分を含んでペッタンコだし、ここでの燃料はマキのはずですから、そういった生活臭が全くしません。やはり無人と思われます。
水場が確保されています。
どうでもいいけど、この生活感一杯の道を潜り抜けるようにして通らなければピリカ浜へは行けないようです。
仙人宅?を抜けるとネコの額ほどの開けた空間があり、そこには仙人手作りであろうベンチが点在しています。
ここがピリカ浜のビューポイントでした。
まさに絶景です。
絶景観賞後ベンチに腰を下ろし一休み。
私の頭上に小幌仙人が20年間見続けたであろう空がありました。
名残惜しいのですが、そろそろ帰りましょう。
小幌仙人宅を過ぎ小幌駅へ戻ります。
もと来た道を15分ほど歩き、岩屋観音の海が見えてきた。
そこからまた沢登り、20分ほどで砂防ダムが見え林道と合流します。
行きには無かった落し物発見・・・シカさんですね。
林道を15分ほど歩くと国道37号線が見え、礼文華の秘境訪問も終了です。
今回、岩屋観音、小幌駅、そして礼文華の海岸を訪れて本当に良かった。年度末の忙しさ、そして今年もGWに休みが取れそうもない私にとって、十分な『癒し』を与えてくれた場所でした。
また是非再訪したいものです。
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