2008年05月09日

幸連沼

木古内町札苅、この集落の奥地に幸連沼という沼がある。

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この沼は国道から僅か数キロ奥の地点にあり、それほど時間もかからず到着できるはずです。

毎年「行こう行こう」と思いつつ、まだ訪れてはいません。
これには訳があって、ここの沼の伝説が私を遠ざけているみたい。

その伝説とは今から数十年前、この近くに住む知人から聞いた話で、かなり記憶が薄れているので正確ではありませんが、大体こんなお話。

昔、この沼を訪れた村人が、沼の岸辺にたたずむ白い着物を着た女性を見たそうです。
こんな辺ぴな沼に女の人がいるはずがないので、おそらくは物の怪(もののけ)の類だと思い、すぐさま帰った。村人がその女性の話をしたところ、村の人々は口々にその女性はここで身投げして死んだ女性の霊、もしくは沼の主の大蛇(おろち)の化身ではないかと噂しました。
しばらくして村の子供達がこの沼を訪れた時にも白い着物を着た女性が現われた。子供たちは怖くなって逃げ帰りました。数日後、その子供達の体調が悪くなり、高熱を出す子供や死んでしまう子供まで出たそうです。


死んだ女性の自縛霊なのか、それともこの沼の大蛇(おろち)の仕業なのかは分りませんが、そのような話を聞いた事がありました。
 
この話を思い出せば当然足が遠のきます。

今ではそばに立派な牧場もあるくらいですから、訪れても100%何もないはずです?

こういった怖い伝説は各地にありますが、本当の心霊現象なら数珠やお守りを持って真昼間に行けば、ちょっと沼を見るぐらいなら何とかなりそうな気もします。というより、実際に行ってみれば山菜採りの車だらけだったりすると思われ、おそらく私の取り越し苦労でしょう。

この伝説を私なりに考えてみると、高熱を出したとか、体調が悪くなり死んでしまったなどという事は、心霊現象以外にも他の理由が考えられそうです。

山へ行った後、このような症状を起こす病気は、ダニが媒介するツツガ虫病、もしくは野ネズミが水を媒体として起こすワイル病などが考えられます。これなら理由が付くわけで、当時の村人達はそんな病気など知らないはずですから、ツツガ虫やワイル病を持った野ネズミが多く生息して危険な場所のためにこんな伝説を作ったのではないでしょうか。

白い着物を着た女性は、幽霊の正体見たり・・・なのか?それともバスの伝言ゲームのように尾ひれが付いた話だと思いますが、真相はわかりません。

とか何とかうんちくを並べて、幸連沼へ安全に行く口実を作っている訳です。

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今から20数年前に猫タマ仙人さんらと訪れた、夜の赤沼よりずっと安全だと思いますから、『百聞は一見にしかず』幸連沼を訪れてみるのが一番でしょう。


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posted by 黒ウサギ at 00:04| ☁| Comment(6) | TrackBack(0) | 野山 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする