横津岳スキー場が見える辺りから月に笠がかかってきた。
どうやら高度が上がり雲の中へ入ってしまったみたい。市内から見た時は横津岳頂上にあるレーダードームも見えていた。
山の天気は変わりやすいものです。
本当は横津岳スキー場にあるリフト下り場(つまり『ばんだい号慰霊碑』のすぐ横)がメイトでい行ける一番高い場所なので、そこから撮影しようと思っていたんです。残念ながらスキー場まで行かず、このあたりから撮影することにしましょう。昔なら天気が悪くても頂上付近に近づくとなぜか晴れてしまい、途中で挫折する事などなかったのですがね。
さて、三脚をセットして撮影開始しましょう。
そういえば、先ほど上に上がって行った車がまだ下りて来ていない。こんな時は、夜景撮影の真っ最中に車が下りて来てヘッドライトの明かりで邪魔しそうな気がします。
まずは、オートで一枚・・・
あれれ・・・やっぱり思った通りです。上から車の明かりが見えてきた。結構な勢いで走ってきた車だが、私を確認するや最徐行する。そりゃそうでしょう、普通こんな時間に一人で、しかもバイクに乗ってきて写真を撮ろうって人はあまりいない筈ですから。
車も通り過ぎてくれたので撮影再開しましょう。
と、思ったら、また車が上から下りて来た。
間が悪いったらありゃしません。
さっきまで全く車など走っていなかったのに・・・
今度の車は私に興味を持ったようで、カメラの前で停車した。おっちゃんが車から下りて来たが、ヘッドライトが眩しくシルエットになってよく分かりません。ちょっと迷惑・・・
おっちゃん 「写真撮っているんですか?」
私 「はい、夜景を撮ろうと思いまして・・・」
おっちゃん 「怖くないんですか?」
どういう意味だろう?ここは山だから熊の事?交通事故の事?
それとも山中の暗闇の事?
私 「う〜ん、あまり怖くないです」
おっちゃん 「この辺りは熊も出るらしいですよ」
私 「そうですか」
どこでも熊はいるし、別に何もしないけどなぁ〜
おっちゃん 「この前、この先で大きな熊のフンを見た人がいるんですよ」
私 「春は食べ物がいっぱいあるので、ウンチもいっぱい出すんでしょうね」
早く行ってくれないかなぁ〜雲がどんどん下りて来てすぐそこまで来ちゃっているし・・・写真撮れなくなっちゃうよ。それからもそのおっちゃん、何だかんだと話しかけてきてます。全く車に乗る様子がありません。
まあ、このおっちゃんには悪気がありません。
でもね、カメラの三脚もセットされているし、写真を撮ろうというのはお解かり頂けるはずです。ちょっと空気を読んでもらいたい。
少なくとも車のライトを消してもらえると良いのだが・・・
もう20分も経っています。
それから約10分経過・・・
やっと話のネタが尽きたようで、車に乗って山を下りて行きました。
私は誰もいない山中では、プーさんより車で来る人間の方がよっぽど怖い。今のご時勢どんな人が車に乗っているか分かったものじゃありませんからね。
もう来ないだろうな?
おっちゃんとの話で少し疲れた。
缶コーヒーを飲んで小休止・・・
誰もいなくなると静寂そのものです。
撮影再開しましょう。
少し雲って来たけど仕方がありません。
まずは函館の全景
ズームして函館山近辺
五稜郭界隈
最後にメイトと夜景
残念ながら月の光が入ってしまいました。
撮影時間は僅か5分、これにて撮影終了です。
撮影中、私の後ろからずっと視線を感じていた。
分かっていたけど無視していたんです。
彼?は臆病な動物ですが、気になってずっと私を見ていたのでしょう。
ねっ!タヌキさん
撮影が終了してから懐中電灯で照らしたら、ビックリして逃げ出しました。
さて、帰りましょう。
帰り道にも、キツネさんが二匹とタヌキさん一匹に出遭いました。
不気味な大川沿いの道を抜け国道へ出る。
後は我が家へまっしぐらです。
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