最近、金花湯について少し考えた。
2年前、私が金花湯へ行く際には、こんな秘湯へ同行してくれる友人がいませんでした。ですから何かあったら大変なわけで、9割の下調べと1割の実行で訪れたのです。バイクが故障した場合の対策や最悪徒歩で帰還する方法、山中でビバークする準備やケガ対策、挙げればきりがありません。そして実際に走行してみると本当に険しい道のりでした。林道を走り慣れているとはいえ、ここは難易度がかなり高い場所です。
色々な考え方があると思いますが、私が金花湯へ行く決意をしたのは林道ツーリング気分ではなく、登山に近い感覚でした。一般的には複数人で行く方が安全なのは確かですが、登山では単独行というのがあります。私もそれに見習いこういった方々の書籍や文献、そしてネット検索などで色々調べたりしました。そんな努力をしたところでリスクがゼロになる事などありませんが、少しでもリスクを減らせればと思ったわけです。
今はネットという便利な物がありますから、金花湯へ行こうと思えば私のブログやジェベリスト777さん、RJさんのブログ、その他沢山の金花湯情報をネットで入手する事が出来ます。ですが、実際に走った苦労や辛さは僅かしか伝わらないでしょう。そして、その方々の何割かの方が軽い気持ちで金花湯へ行っているような気がしてなりません。本来このような道は登山者なみの体力と気力と野山の知識が必要なのだと思います。
多数のバイクで行けば緊張感が薄れてしまうし、下調べなどは殆んどしていないかもしれません。そうなれば何かあった場合など、ただの烏合の衆にしかすぎないでしょう。パンク修理の技術さえない人も行っているはず?です。徒歩で訪れる人もしかり、往復50kmの山道を歩く練習をしたのでしょうか。
私には林道を走り回るオフロードライダーの一部の人は、野山を楽しんで走っているのではなくデコボコした道を飛ばして走るのが楽しいだけに思えるんです。冬になると野山を走り回るスノーモービルを見ますが、彼らも雪の上を走っているのが楽しいだけで、今自分がどの山のどの辺りを走っているかを分かっていない人も多いはずです。善し悪しは別にして、要するに彼らは自然よりスノーモービルという機械が好きなのでしょう。
挙句の果てに小さな木々をなぎ倒すなどの行為をし、スノーモービル入山禁止と相成ります。野山でスノーモービルを走らせる人の多くは、野山はだだのコースなのですから自然が好きな人や登山者の嫌われ者なのもうなずける。そしてオフロードバイクにも同じような事が起こらないとも限りません。
野山好きや秘湯好きが手段として使う道具がバイクだったというのなら分かりますが、金花湯は興味本位の人やオフロードライダーが訪れる場所ではないと思いました。
まあ、金花湯を紹介した私にも、お先棒を担いだ責任があるのですが・・・
もう一つ、金花湯へ行ったオフロードライダーや徒歩で入湯を達成した方が『ここは危険だから一人で行かない方が良い』とか『ここは危険なので二度と行かない』などと書かれている記事をネットで目にするようになりました。私はその言葉に疑問を持ちます。
なぜなら、登山者はもっと危険な場所を踏破しているにもかかわらず、そんな事には殆ど触れません。おそらく、登山者にとってそのような危険は当たり前、つまり想定内で十分?対応可能だからでしょう。
それがオフロードライダーや好奇心で入湯をした人にとって、金花湯は想定外の(対応しきれない)危険が起こる場所に思えてしまうで『危険だから行かない方が良い』と言っている気がします。そんな事を言わないように、もっと野山のスキルを上げてから行くべきだと思うばかりです。
と、今回は思った事を長々と書いてしまった・・・
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