今日は函館以外の方には分からないローカルな話題です。
函館市を流れる亀田川、その五稜郭近くにある、白鳥橋と五稜郭橋の間に『スッポンカッポン』というヘンテコリンな名前の場所がありました。昭和30年代以前を生きた方なら知っているはずで、現在、『スッポンカッポン』を見た事のある人は初老?以上の方でしょう。
当時、亀田川はこの付近で大きく蛇行していたそうで、その蛇行した中心部に堰(せき)が設けられており、ここから防火用の水道を市内に引いていたそうです。
私も『スッポンカッポン』を見た事のない人間です。
それでも興味津々で、その名前の由来を知りたかったんです。十数年前に近所の古老に云われを聞いた際、堰(せき)の開閉時にスッポンカッポンと音がするので名付けられたと知りました。
ところが最近、箱館戦争関係の書籍を読んでいたら、他の説が出てきました。この堰を建設する工事は大正初期に始まって、川の流れがせき止められて深くなり水死者が多かったそうです。そのため、水死者が浮かんでくる様子を表現して『スッポンカッポン』と呼んでいたという説です。
ちょっと怖い云われなので、どちらかと言うと前者の説の方が良いかも知れません。
今は無い『スッポンカッポン』、これからも名前だけは残しておきたいものです。
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