2015年12月29日

副作用

28日は『御萩さん』のワクチン接種の日でした。

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何も知らない『御萩さん』をゲージに入れて動物病院へ運びます。

 『御萩さん』は、遊び半分のつもりで楽しそうにゲージに入ったけど、これが『御萩さん』にとって最悪の一日の始まりでありました。

 病院までの車内で、何か変だと気づいたようです。いつもと鳴き方が全然違い、ネコ語の分からない私でも不安で仕方ない鳴き方なのが分かる。しかも、途中から爪でゲージを引っかいて、かなり嫌がっていた。(後で分かるが 後ろ足の爪2本が割れて出血していた)

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 動物病院に到着しても、かなり嫌がっている。他のおとなしい犬猫と違い、大きな声で鳴いています。こういっちゃなんだが、これは大体想像がついていた。『御萩さん』は、人見知りの激しい内弁慶なネコなので、病院に来るだけで恐ろしいほどのストレスを感じているはずです。

 人間でもそうだが、こういう性格は自分自身で自滅するというか、損な性格だと思ってしまいます。ネコでも人間でも、人見知りせず愛想の良いほうが好かれるし得しますからね。

 この時の『御萩さん』を見ていたら、帰宅したら間違いなくストレスで嘔吐するべなと思ってた・・・
嫌がる『御萩さん』だが、人間界で作られたワクチン接種の為、病気でもないのに嫌な所に連れて来た私にも責任がある。

 昔、S君という仕事の良く出来たバイトがいた。このS君、人見知りが激しく、私の指示には従うが、他の人だと仮病を使ってズル休みするほどの人間でした。(だからバイトだった)しかし、適所で働くように指示すれば、かなりの戦力になっていた。そのS君、良い仕事の後には、私がご褒美としてラーメンをおごるのが常だった。そのラーメン屋さんは、S君の顔見知りの店だったからギョーザなんかもサービスされて、私も好きな店でした。

 そしてある日、期日まで間に合うかどうかという仕事を依頼された。仕事だから請けたが、かなり残業しても納期に間にあうかという感じだったが、その時S君が大活躍して、納期に間に合わせてくれたんです。大殊勲のS君に、私は、お礼として「焼肉を食べに行くべ!」と提案、他に活躍してくれた社員二人も連れて行く事にしたら、2人共大はしゃぎだった。でも、S君の顔面蒼白です。「どうした?」とS君に聞いたら「焼肉は食べに行きたくありません」だって。

 S君と話して、焼肉に行きたくない理由を話にまとめると、行った事のない店には行きたくないという事だった。他のみんなは焼肉モードになってるから、なんとかS君を説得しようとしたら「焼肉を食べに行くなら仕事辞めます」と、みんなアゴが外れそうに驚いたが、それがS君の性格でした。みんなブーブー言ってたけど、仕方ないからいつものラーメン屋さんへ行ってラーメンを食べた事を思い出してしまった。

 待ち時間が長いと思っていたら、5分ほどで『御萩さん』が呼ばれて診察室へ。ゲージから『御萩さん』を出そうとすると、暴れて怒り狂っていたが、怒りで私に噛み付く事はしません。何とかゲージから『御萩さん』を出して診察開始。先生に簡単な身体検査と健康診断をされ「別に異常ありませんね」と言われ、いよいよワクチン接種です。
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 注射はすぐに済み、あとは先生から「異常があったら来て下さい」と言われ病院を後にしました。

 我が家へ向かう車中でも『御萩さん』は鳴きまくる。そして我が家へ到着。しばらく病院のストレスで嘔吐するだろうと思ってたら、帰宅後10分ほどで案の定、嘔吐が始まった。妻は、ワクチンの副作用じゃないかと疑っていたが、私はこの時点ではストレスだと思っていました。その後も『御萩さん』は何度も嘔吐していた。3時間経った午後8時頃になってもまだ嘔吐し続けてるが、嘔吐の頻度が減って来ているから、峠は越したかと思ってました。

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 でも、やっぱり変です。体中をかゆがるし、嘔吐の他、動くたびに手足が変な動きをし始めた。どうやら痙攣いてるみたいでした。もしかしたらアナフィラキシーショック(ハチに刺されて人が死に至る原因)かとも思ったが、それなら短時間で出るし、3時間も経過してるからワクチンの副作用だと思った。 その間、ずっと妻が心配して『御萩さん』を見守ってます。

 この病院は、夜間当直もあって真夜中でも急患対応してくれるので、病院に電話してみたら、診ますからすぐに来てくださいとの事。しかし、また『御萩さん』にストレスがかかってそれだけでも大変だと言う事も伝えたが、それよりも現在の症状の緩和の方を優先すべきとの事で私も同意、早速病院へ連れて行きました。 もちろんゲージに入ると悪い事が起こると学習した『御萩さん』ですから一筋縄ではゲージにすら入ってくれませんでしたけど・・・

 病院到着後、待機していた先生が早速診てくれたが、嘔吐の方はガスター(胃腸薬ね)の注射をして、ワクチンの副作用にはステロイド系の注射をされた。体内に入ったワクチン自体を消すことは出来ないから対症療法です。

 病院で先生に言われたのが、このワクチンは合わないみたいだから次回は、別なワクチンにするとの事だったが、私は、選択肢としてワクチンを接種しなというのもアリかと尋ねた。もちろん家飼いといっても私は外へ出るわけだから、病原菌を持ってくるリスクを承知の上でという事で聞いたら、それは判断にお任せしますとの答えだった。それから嘔吐の原因だが、ストレスも関係しているかとの問いに、それもあるかも知れませんとの返答。「要するに面倒くさいネコ(扱いづらい患獣)なのね」と冗談半分で言ったら苦笑してた。

 処置を終えてすぐに帰宅した後も、数回嘔吐したが、私のひざの上に乗って来るようになったし、どうやら大丈夫そうな感じです。一つ言えるのは『御萩さん』は、かなり損な体質で、病院というか環境の変化にほとんど対応出来ない事が分かりました。ワクチン接種だけでこうなんだから、病気でもしたら大変でしょう。

 う〜ん・・・ワクチンのリスクがこれほどまで大きいと、今後のワクチン接種について考えないといけません。

@病気じゃない『御萩さん』をワクチン接種で具合悪くさせる(死ぬ可能性もある)。

Aワクチン接種せず、ワクチン対応の病気にもならず暮らせる。

Bワクチン接種させなかったばかりに病気になり、あとで後悔する。

どれも賭けだわ。

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翌日の『御萩さん』は、まだ具合が悪いみたいだが、少しだけ食欲も出てきた。

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元気になるまで少しかかりそうだが、このポーズを見ると、まずは一安心。
posted by 黒ウサギ at 18:11| 北海道 ☔| Comment(4) | TrackBack(0) | 御萩さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
御萩さん、ワクチン接種お疲れ様でした。
我が家の猫4匹…ワクチン接種は子猫のときだけでその後してません。
外に出さないから、大丈夫だろうと私の判断です。
それと、警戒心がものすごく強い猫はケージを見ただけで隠れて出てきません…
Posted by しろぴー at 2015年12月29日 23:45
しろぴーさんへ

やっぱり選択肢としてワクチン接種なしってのもアリかも知れませんね。
『御萩さん』は、茶の間でゲージに入れたので、帰宅後は茶の間さえ入って来ませんでした。
完全にトラウマになってることでしょう。
病気でもないのにワクチンにより、もう少しで死なせるかも知れないところでしたから、正直こりごりです。
でも、ワクチン接種の効能もあると思うし、難しいです。
今のところ次回のワクチン接種は行かない方向で考えてますね。
Posted by 黒ウサギ at 2015年12月30日 09:23
猫とのお付き合いは長いので、ご参考になればと思い、これまで経験を少し書かせていただきます。

バスケットをいやがる猫の場合には、いつもそばにそれを置いておき、遊び道具のように思わせるのも効果的かも知れません。
普段からバスケットの中で餌を与えるのも1つの方法です。
捕獲器(トマホーク)を仕掛けるときは、その方法を使い、作動しないようにして中に餌を入れ、数週間にわたって野良猫の餌付けします。平気で中に入るようになったら作動させますが、失敗するとまた最初からやり直し。つかまえるまでに6箇月以上もかかったのらさんもいました(言い換えると、しばらくするとワナがあることを忘れると言うことです)。

いままで経験した猫の感染症
・猫白血病ウイルス感染症(FeLV)
 結構危険(以前、猫屋敷から猫を救出したときに数匹が感染していて数週間内に死亡)。ワクチンで完全予防できる保証はないそうですが、直接感染以外の感染力は弱いので、外猫を触った後に数時間日光に当たるか、薄めた漂白剤等で手足を洗えばたぶん大丈夫です。保護活動をしていなければそれほど心配する必要はなさそう。

・猫白血病ウイルス感染症(FIV)
 感染力は弱く、猫同士の喧嘩等がなければ、まず大丈夫と思われます。不活性化ワクチンが開発されたそうですが、日本の型には有効でないと聞いてます。発症せずに寿命を全うした猫も多数いました。

・猫カリシウイルス感染症(FCV)
 くしゃみや鼻水等で感染します。体外でも感染性を保持するので(獣医師から聞いた話では10年というのがあるらしい)外猫を触った後は薄めた漂白剤等での消毒が大切。仔猫でなければ重篤な症状に至らない。

・ネコ伝染性腸炎(ネコ汎白血球減少症)
 主に排泄物から感染するので外猫がいなければほぼ防げます。ただし、外でウンチを踏んだときなどには要注意。キャリア猫を保護したこともありましたが、部屋別にしていたので感染を防止できました。

・寄生虫類
 マンソン裂頭条虫とジアルジアの経験があります。マンソン裂頭条虫は外で蛙などを補食すると寄生されるそうです。便に排出されるので発見は比較的容易です。ジアルジアは、症状が出にくく、またすぐに嚢子(シスト)になるので時間の経った(つまり、家で採取した)検便からの発見も難しいそうです。下痢が続いたりしたら寄生が疑われます。高温には弱く、低温には強いそうです。治療には根気が必要です。

結論
結局、ワクチンが完全に有効ということがないので、感染経路の遮断に努力すれば、運搬のストレスやワクチンの副作用の方が有害であると考えてワクチンは止めました。便や尿の回数や量、全体的な体の動き、触っていやがる場所、しこりの有無(特に腎臓のあたり;さわって硬さがわかるようならほとんど腎不全)、皮膚の状態(硬いときは脱水の疑い)、瞬膜(健康に異常があると出てくることがあります)、口臭(免疫量が低下すると粘膜が冒されやすい)に注意するとよいと思います。太っているように見えても骨盤あたりが骨張っているときはなにかしらの健康状態の異常が疑われます。
Posted by 川崎 鉄馬 at 2015年12月30日 11:52
川崎鉄馬さんへ

長文で詳細なお話ありがとうございます。
なんでもそうですが、やっぱり川崎鉄馬さんみたいにネコを沢山飼っての経験が一番ですね。

もし、副作用が完全にないワクチンなら接種した方が良いんでしょうね。
病気になる確立が下がりますので。
思うにあまり考えない方が良いのかも知れません。
なんとなくですが、次回のワクチン接種はやめようかと思いだしました。
アナフィラキシーショックでも起こされたら悔やんでも悔やみきれない気がしますので。
Posted by 黒ウサギ at 2015年12月30日 14:44
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